校長室より

       野澤 道生

 

シリーズ「今東発見」その15

アーチェリーの試合ってどこで行っているの?

 御存知のとおり、本校にはアーチェリー部があります。2017 年には宮城県で行われたインターハイで、男子が愛媛県勢としては初となる団体優勝を成し遂げています。

 ところで、アーチェリーの大会でどこでやっているの?

 10月17日(日)に、令和3年度の愛媛県高等学校アーチェリー新人大会が行われました。この大会で優勝した選手には、全国選抜大会への出場権が与えられます。

 その大会は、「あばらこ アーチェリー場(射場)」で行われました。どこにあるかというと「今治市菊間町浜」にあります。グーグルマップで調べると載っていません

 実はここにあります。

 国道からアーチェリー場へ向かう途中にあるJRの線路の上には「阿原子橋」という橋が架かっていました。「あばらこ」って、こういう字だったのです。

 アーチェリー場へ行く途中で振り返ると、海が見えます。はっきり言って、射場は山の中です。

 大会では、70m先の的に向かって、4分間以内に6本の矢を射ることを12回行います。

 大会は全天候です。大雨や強い風が吹く中でも行われます。ですから、重い矢を強い弓で射出できる方が有利になります。そのためには重い矢を72回、撃ち続けられる力が必要になります。

 

 大会の結果、本校の松永豊樹選手が、全国大会への出場権を獲得しました。

 

シリーズ「今東発見」その14

本校に関心をお持ちの小学生の保護者の皆様へ

-校外での学校説明会の御案内-

 すでに新聞チラシ等で紹介されていますが、10月24日(土)に今治駅近くの東進スクール今治駅前教室にて、学校説明会を行います。

 ぼくが、説明させていただく予定です。よろしければ、是非、本校の取組を聞いてください。

 なお、小学校・中学校に限らず、地域の公民館など、お呼びいただければ、どこへでも説明に行かせていただきます。

 シリーズ「今東発見」その13

1年生で素晴らしい授業を見た!

ーなぜ大阪大学文学部は入試で要約をさせるのか-(令和3年10月5日)

 10月5日(火)、1年生の国語の時間に、素晴らしい授業を見ました。

 教科書3ページ分の教材の内容を、200字に要約させるというものです。

 なぜ、素晴らしいと思ったのか。

 大阪大学文学部は、入学試験の「世界史」と「日本史」の科目で、教科書見開き1ページ程度の内容を200字程度に要約させる出題をします(日本史であれば、古代・中世・近世・近現代から1問ずつ計4問です)

 その理由について、大阪大学文学部の桃木至朗先生(アジア史)先生は、2016年1月20日付けの『現代日本で歴史の大学入試が抱える問題点』という記事の中で、次のように述べられています。

 要約をさせることこそが、受験生が「意味のある問いを立て、さらに何が言えたらその問いに答えたことになるかを見きわめる能力」を身に付けているかを測る最適な方法である。

 と述べられています。つまり、

 要約して説明することできる能力こそが、研究を行うための第一歩だという考えに基づいているのです。 

 桃木至朗先生(大阪大学大学院文学研究科教授)の『現代日本で歴史の大学入試が抱える問題点』

 ↑外部リンク。クリックすれば読むことができます。この中で桃木先生は、「知識を要約して説明できない者が自分の考えを組み立て、他人と討論することはできない」とも言われています。

 

 今日、見た1年生の授業では、生徒が班活動で作成した要約文をスクリーンに映して、どこが良かったのか、どうすれば良かったのかを、教員がきちんと解説していました。

 これぞ中高一貫教育校!

 

 

 

 

 

 

シリーズ「今東発見」その12

今治東:中高一貫教育校ならではの魅力-学校説明会にてー(令和3年9月25日)

 9月25日(土)に学校説明会が開催されました。本当は6月19日(土)に行うはずだったのですが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のために、こんなに遅い時期になってしまいました。

 それでも、昨年度を上回る御参加をいただいたことに、正直申し上げて驚いております。本当にありがとうございました。

 説明会にて、私が参加者の皆様にお話しした内容を紹介します。

お知らせ 追記:10月16日(土)に行われる体験入学会では、ぼくも授業をします。担当は2番の【社会-日本史】の「東大の日本史を解く!」です。是非、体験入学会に御参加ください。

 

 シリーズ「今東発見」その11

「カッコいい」とはこういうことだ ー運動会の開会式にてー(令和3年9月8日)

 今日、運動会を行うにあたって、感動したことがあります。

 6年生が、こう言いました。

 

 「運動会の準備をする間、ずっとマスクをしていました。

  応援の練習の時も、ずっとマスクをしていたので、マスクの所だけ日焼けをしませんでした。

  でも、このマスクの跡がついた顔が、私たちが頑張ってきた証(あかし)です。」

 

 今日を迎えることができたのは、君たちがそれだけの努力を重ねてきたからです。

 その心意気がカッコいいじゃないか。

 カッコいいとはこういうことだ。

 今日は、カッコいい運動会をしよう。

 

シリーズ「今東発見」その10

生徒の皆さんへ ーもしも魔法の絨毯があってー(令和3年8月31日) 

 8月27日(月)に2学期の始業式が行われました。

 1学期の終わりには、「2学期の始業式は、全校生徒の前で、直接話をすることができたらいいな」と思っていましたが、残念ながらオンラインになってしまいました。

 校長式辞が終わって、生徒課長の先生の講話の時、ぼくは、そっと廊下から教室の様子を見て回りました。

 どのクラスでも、君たちは姿勢を正して、スクリーンに映る先生の姿を見ながら、話を聞いていました。

  

 素晴らしいと思いました。

 「当り前じゃないか」と思いますか?

 話している人が目の前にいるのなら、きちんと聞くこともできるでしょう。でも、相手はスクリーンの中です。

 それなのに、君たちは、きちんと相手を見て、話を聞くことができている。

 これは、すごいことなんですよ!

 それを「当たり前」と思えるのであれば、君たちが「そう思える環境」の中にいるからです。

 もしかしたら「100%全員」が、できていたわけではなかったのかもしれません。

 仮にそうだったとしても、君たちは集団として、自らを律することができている。

 式辞の中でぼくは、

君たち一人一人の努力の積み重ねによって、学校が守られていることに感謝しています

と述べましたが、こんな学校は、全国に多くはないですよ。

 本当に「もしも」の話ですが、もしも魔法の絨毯があって、この学校をそのまま東京に運ぶことができたなら、間違いなく人気校になると、ぼくは確信しています。 

 

シリーズ「今東発見」その9

思てたんとちがう!(令和3年8月27日) 

 今日から、しまなみアースランドで、「IMABARI color show2021×SDGs」の展示会が始まりました。

 SDGsとは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称であり、2015年に国連で開かれたサミットの中で決められた、国際社会共通の目標です。

 今年の3月に行われたコンテストで示されたコンセプトは「捨てられるモノをアート作品としてもう一度輝かせてほしい」でした。本校の美術部のデザインがグランプリとなり、このたび作品を完成させました。

 展示会の意図は、「コロナが収まらない中だからこそ、人と人とのつながりや、未来への展望、リサイクルや環境保護について今一度みんなで考えよう」というものです。

しまなみアースランドの展示室

入口には「IMABARI color show2021×Sustainable Development Goals」の文字。

展示室の入口に立てられていた入賞作品の紹介

展示室入口からの眺め。色とりどりの大きな繭のようなものが、天井でゆっくり回っているファンの風を受けて微妙に揺れています。

 

 ぼくは、展示室の中に「今治東中等教育学校」と書かれた作品が飾られているのだと思って、部屋の中を回りました。でも、それらしいものが見つかりません。

 もう一度、入口から部屋全体を眺めたりしました。

 気付くまで3分ぐらいはかかったと思います。

 思わず、「あー、そうか!」と声が出ました。

 この天井から吊るされて、微妙に揺れながら、差し込む光を床に届けたり、遮ったりしているこの繭のようなもの(ランプシェード)の全体像が作品だったのです。

 事務室の人に確認したら、正解でした。材料は、廃棄される糸です。

 生徒が、こんなに大きな空間アートを創造するという発想が、欠けていました。

 思てたんとちがう!

 まさに「今東発見」でした。 

 

 シリーズ「今東発見」その8

 本校への受検を検討されている小学生と保護者の皆様へ(令和3年8月6日)

 令和3年7月27日に、1~3年生(中学1~3年に相当)とその保護者に対して、来年度から行う学習面での取組について説明しました。その内容を紹介します。以下の資料は、1年生への説明で使用したスライドをもとに、1学年4クラス制を前提として作成しました。

   9月25日(土)に、当日実施した学校説明会での資料を「今東発見」その12として掲載しました。それにともない、削除しました。

      

 

 シリーズ「今東発見」その7

1学期終業式式辞(令和3年7月20日)

 明日から、いわゆる夏休みになります。

 6年生の皆さん。よく「夏休みが勝負だ」と言われますが、これは本当です。それぞれの目標を実現するために、やれることは、すべてやったと思える過ごし方をしてください。

 1年生から5年生の皆さん、この「夏休みが勝負だ」というのは、君たちにも当てはまることなのです。
  普段、君たちは学校の時間割にそって授業を受けています。授業では、基本的にみんな同じことをやっています。それに対して、夏休みの間は、君たちの自由になる時間が大きく増えます。冬休みや春休みに比べても多い。

  「この自由な時間を有効に使いなさい」と、よく言われますが、じゃあ、有効な使い方って、何をすれば良いのか?
 その何をすべきかを自分で考える時間を持つ。それが、今の君たちにとって、最も大切なことだとぼくは、思います。
 授業も学校行事も、内容やスケジュールを決めたのは君たちではありません。学校が決めて、君たちはそれに従っています。でも、夏休みは、そのスケジュールと内容を自分で決めることができます。
 例えば、宿題はさっさと片付けて、後はひたすら本を読む。それがライトノベルであっても構いません。大量の文字に触れるだけでも意味はあります。

 将来、自分が進みたい方向が分からないから、ネットサーフィンをして、おもしろそうなことをしている大学や、職業を探すというのも良い。1学期の間、頑張ったから、勉強は必要最小限にして、ひたすらからだを休めるというのもあるでしょう。

 ぼくとしては、前期課程の生徒には、「この学校で過ごす6年間で、自分が伸ばしたいものは何か」を考えてほしいです。夏休みの間に見つからなくても構いません。探すことに意味があるのです。
 分からないものは、探さなければ見つからない。それは、モノをなくした時と同じです。

 2学期が始まる時、「あー、もう少し、やれたなぁ。失敗したな」と思うことになっても、それはそれで構いません。挑戦しなければ、失敗もしません。反省しなければ、成長もありません。

 何をすべきかを、自分で考える夏休みにしてください。
 終わります。

 

  シリーズ「今東発見」その6

  今東のロケーション(令和3年6月30日)

 6月30日(水)、午後から、全校生徒で奉仕活動を行いました。場所は、学校から歩いて10分ほど離れた海岸です。

 遠くから見るときれいな砂浜にも、ペットボトルや空き缶などがたくさん打ち上げられていました。

 約1時間、できる限りのゴミを回収しました。

 生徒たちがきれいにしたこの海岸は、朝には、こんなにきれいなものを見せてくれる場所なのです。

 

   シリーズ「今東発見」その5

  教員冥利に尽きる(令和3年6月22日)

 6月21日(月)、サッカー部が、四国総体の決勝で徳島商業高校を2-0で破り、初優勝しました。

 愛媛県の学校が優勝するのは、2011年に決勝戦が中止となり、松山工業と徳島市立が両校優勝になったとき以来です。

 

(令和3年6月22日付け愛媛新聞 許可番号d20210622-08)

 

 でも、優勝したことにも劣らないくらい、ぼくにとって、うれしいことがありました

 帰校した選手たちによる優勝報告の中で、キャプテンが、こう言ってくれたのです。

 「壮行会での校長先生の言葉に応えたいと思いました。それで優勝することができました。」

 四国大会の壮行会で、ぼくは次のように述べました。

 

 四国大会へ出場する選手の皆さん、県総体に出場する水泳部の皆さん。上級大会への出場おめでとう。

 今、「おめでとう」と言ったけれど、君たちはいろいろな思いをもって、今、このステージに立っているのだと思います。

 この中には、今度の大会の結果によって、さらに上級大会に出場できるかどうかが、決まる人がいる。

 その一方で、すでにインターハイへの出場権を得ていて、この大会は、ある意味ではその前哨戦に過ぎないともいえる人もいる。

 そして、うれしさよりも、悔しさを感じている人もいるのではないかと思います。

 それぞれ、思いは違うかもしれないけれど、それでも、全員、必死で戦ってきてください。

 なぜなら、目の前にある勝負に、常に全力を尽くすことができない者は、本当に大切な試合であっても、追い詰められたら、自分に言い訳をするようになってしまう。

 だから、みんな、必死で戦ってきなさい。それが、君たちをさらに強くしてくれます。

 

 四国大会の3試合で8得点1失点。すべての試合で2点差以上をつけての勝利。この強さは本物です。

 監督の谷謙吾先生が、「部員たちは、校長先生のお話は、自分たちのために言ってくださったのだと受け止めて、奮起したのです。」と言われました。

 サッカー部の皆さん、優勝、本当におめでとう。そして、ありがとう。

「教員の言葉が生徒に届く」ことを実感できた、幸せな日になりました

  

 シリーズ「今東発見」その4

1年生の授業にて(令和3年5月20日)

 1年生の理科の授業での一コマです。教科書には植物についての説明が書かれています。

 発展的な内容として、教員と生徒の間で、次のようなやりとりが行われていました。

 

先生:これからの季節に咲く植物というと、何がある?

生徒:アジサイ 

先生:そう。アジサイの花にはどんな色がある? 

 生徒たちは、むらさきピンクなど次々にあげていきます。先生は、それを黒板にメモしたあとで、アジサイの色はその土の酸性度によって色が変わることを説明しました。先生は、酸性度について1年生が理解できるか不安だったようですが、生徒は酸性・中性・アルカリ性があることをきちんと理解していました。そこで・・・

先生:アジサイの葉の上で、よく見られる生き物って何?

 カタツムリですね。

先生:他にどこでよく見かけるかな?

生徒:コンクリートの壁

 では、なぜカタツムリはコンクリートの壁にいるのか?

 壁を食べているのです

 コンクリートには大量のカルシウム(Ca)が入っています。コンクリートの中の鉄筋が錆びないのは、コンクリート内部には多量の水酸化カルシウムが存在していて、高いアルカリ状態に保たれているからです。

先生:人間の体内にあるカルシウムというと何? 

生徒:骨

先生:そう。ではカタツムリの体にとって、カルシウムを必要とするのは?

 

 生徒たちは、すぐに殻(カラ)だと気づきました。

 普段何気なく見ていることのなかにも、理科の教材はあるのです。

 勉強するって、おもしろいと思いませんか

 この教員は進路課長をしています。6年生の卒業後の進学先・就職先について指導する担当者です。ですから普段は、こんな本が並んでいる部屋にいます。

 

 その教員が入学したばかりの1年生を教える。これも中高一貫教育校の魅力の一つだと思います。