今治東クイズ~あの中国の偉人と関係する木がある?
2020年1月6日 09時00分久しぶりの今治東(に関係する)クイズです。
まずは,この写真を見てください。
これは,本校の正面玄関の右側,校長室の前,バスがとまっている横にある木です。
この木は「カイノキ」といい,学名は「Pistacia chinensis」で,ウルシ科カイノキ属の落葉高木です。
日本では,「カイジュ」、「ランシンボク」,「トネリバハゼノキ」,「ナンバンハゼ」とも呼ばれます。
学名から分かるようにピスタチオの仲間で,もともとは温暖な東アジアに自生している木で,日本には自生していないものだそうです。
日本に自生していないはずの木が,なぜ本校にあるのか,調べてみました。
その前に,問題です。
この木と関係のある歴史上の人物は誰でしょう。
次の1~4の4人の中から選んでください。
(ヒント:この木の通称は「学問の木」と呼ばれているそうです。)
(以下の画像は,すべてWikipediaより引用)
1 司馬遷(しばせん)
中国、前漢の歴史家。『史記(しき)』130巻で有名。敵に降伏した友人を弁護して皇帝の怒りを買い宮刑(きゅうけい)にされたが,屈せず『史記』執筆に全力を傾けた。
2 始皇帝(しこうてい)
中国・秦(しん)の初代皇帝。それまでばらばらだった中国全土を支配し、始皇帝と名乗った。漫画『キングダム』の秦王政のこと。
3 孔子(こうし)
中国,春秋時代の思想家,政治家。儒教の祖。『論語』で有名。「子曰く~」とは「孔子がおっしゃることには」の意味。
4 項羽(こうう)
中国,秦末の武将。漢の劉邦(りゅうほう)とともに秦を滅ぼした。後,劉邦と天下の覇権を争ったが,「四面楚歌」状態になった垓下(がいか)の戦いで大敗し自殺した。
答えは・・・・・・
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3の孔子です。
Wikipediaの解説を見てみましょう。
「カイノキの別名のクシノキ(孔子の木)は,山東省曲阜(きょくふ)にある孔子の墓所『孔林』に弟子の子貢(しこう)が植えたこの木が代々植え継がれていることに由来する。また、各地の孔子廟(びょう)にも植えられている。このように孔子と縁が深く、科挙(かきょ)の進士(しんし)に合格したものに楷の笏(しゃく)を送ったことから、学問の聖木とされる。」
あの儒学・儒教の祖,孔子にゆかりがある木なんですね。
孔子は紀元前479年、73歳で弟子の子貢にみとられながら息を引き取ったとされます。
今から2499年前に子貢が孔子の墓に植えたこの木は,今では枯れた株が残っているそうですが,その木の子孫は代々受け継がれてきました。
また,その子孫の木から,世界で最も難しい試験といわれる中国の「科挙」に合格した者に送られる笏をこの木で作ったというのです。
大正4(1915)年に孔子の墓所を訪れた日本の林業専門家が種子を持ち帰り、苗木にしました。
それを孔子にゆかりのある場所に植えたとされます。
東京の湯島聖堂,岡山県の閑谷(しずたに)学校,栃木県の足利学校などです。
日本に持ち込まれてしばらくして,種子が取れるようになると,
「(科挙合格者のように)学問をしっかりおさめてほしい」という願いとともに,各地に寄贈されるようになりました。
そして,本校創立10周年を記念して今治ライオンズクラブより平成4年に寄贈されました。
創立10周年記念植樹
(平成4年1月23日)
日本に持ち込まれて77年,孔子が亡くなって2471年たって今治東に寄贈されたということです。
さて,この木を説明したWikipediaにはつぎのような文もありました。
「カイノキは、直角に枝分かれすることや小葉がきれいに揃っていることから、楷書にちなんで名付けられたとされる。」(Wikipediaより)
漢字の書体である楷書にも関係しているんですね。
カイノキが先なのか,楷書が先なのかはよく分かりませんが,その葉や枝の付き方が整然としていることからつけられたのです。
整然と・・・本校のカイノキは葉もなければ,枝も直角に枝分かれしておりませんが・・・。
本校生も寄贈していただいた方々の思いを受け取り,学問にいそしんでいます。